2019年8月11日 今井俊宏先生 今井真弓先生講演会
「臨床咬合補綴治療」を書かれた先生ご夫妻をお招きして講演していただきました。
先生方の著書はワタナベ歯科医院のみならず補綴治療をするドクターのバイブルとも言えるベストセラーの本です。
これから臨床を学ぶ皆にとって具体的数値を挙げわかり易くお話ししてくださいました。
顎咬合系と力を理解する事が大切。口腔内で起きている現象をよく観察する事。
それにより診断と治療が正しく、メンテをしっかりしていれば22年またそれ以上長期にわたり介入しなくても補綴物はもつ。
アンテリアガイダンス(前歯、犬歯誘導)とバーティカルストップ(咬合高径)が確立して関節、神経筋機能が安定すれば前歯は臼歯を守り、臼歯は前歯を守るなど研修医にとっても理解しやすくベテランにとっては腑に落ちる内容でした。
咬合挙上はインサイザルピンで3~5㎜は可能、3mmは楽勝などととても具体的でした。
講演終了後、質疑応答が活発で中にはフェイスボートランスファーし中心位で咬合器に付着した模型持参で個別相談する若手もいました。
今井先生御夫妻は卒後すぐに山崎長朗先生の「原宿デンタルオフィス」に勤められたそうです。当時、アメリカから咬合、補綴を勉強して帰国されたばかりの山崎先生、本多先生、西川先生がおられとても勢いがありました。
見学者も多くその中で、ただぼーっと見学しているだけのドクターは見向きもされず、術者が一体どういう目線で何をしようとしているのか必死にアシストしながら勉強しているドクターにはいろいろ教えてくださったとの事でした。
学ぼうとする姿勢は今も昔も変わりません。
その夜、研修医たちは暑気払いに出かけ大いに盛り上がったようでした。