2023年1月1日 新年あけましておめでとうございます。
ワタナベ歯科医院は年中無休体制になって20年以上になりました。
昨夜も多くの歯でお困りの患者さんが来院されました。
これもシフトで出勤、当直をしてくれるドクター、それを支えてくれる受付、助手の皆さんのお陰です。
私の役目はこれまでの20数年間の経験を基に、彼らに急速に悪化する可能性のある炎症の診断や年末年始に多い外傷の傾向をリアルタイムで伝えることです。
下顎骨は固い緻密骨に歯が植わっています。根尖の炎症の腫れが表に出にくい構造をしているのです。
その為、患者さんが激痛を抱えているにもかかわらず、レントゲンや頬の腫れとかでは炎症の強さを想像し辛いのです。
私は若いドクターに「炎症は始まりがあり一山あってその後終息していくもの。」と教えています。
炎症の患者さんの来院時、その瞬間が炎症の一山のどのフェーズにあたるのかを考えるようにアドバイスしています。
そして担当医が「今がどの場面にあたるのか自分にはわかりません。」と答えてくれば「では今が急速に炎症が拡大してこれからひょっとすると一山あるかもしれない、という処置をしよう。そして患者さんにもこれから一山あるかもしれないからと伝えておこう。」と伝えます。
次に何が起きるかを常に想像しながら対応する習慣がつけば大抵の事があっても落ち着いて行動できるものです。
今、研修医は現場でそれを学んでいます。
本年もよろしくお願いいたします。