2022年2月9日 休みの日にふと東京国立博物館の特別展の宣伝を見かけました。
かつてポンペイの遺跡を訪れたことがあり、現地の博物館にも行ったことがありました。当時限られた時間で展示物の説明が英語とイタリア語だったのでハイライトだけ見た記憶がありました。
上野で展示するからには日本語の説明があるだろうという事で行ってみました。
ポンペイは西暦79年10月に近くにあったベスビオ山が突然噴火してあっという間に火山灰に埋め尽くされた町です。人口1万人の貿易で栄えた町には当時の生活がそのまま残っており発掘された遺品や壁画は繊細で本当に日本に持ってこられるのか、写真だけなんじゃないかと思いましたが不安は見事に裏切られました。
上流階級の自宅にあったアレキサンダー大王の肖像画こそありませんでしたが、有名な「猛犬注意」のモザイクの数々(これによって泥棒の侵入を防いだそうです。今でいうとセコムのステッカーのようなものです。)や炭化した当時のパンやレーズンの実物を目の前で観ることができました。
それから当時の外科器材の展示は特に興味深いものでした。現在我々が使っている粘膜剥離子と骨膜剥離子の中間のような器材です。これで一体どんなオペをしていたのでしょう。縫合の器材がないところをみると切開排膿でしょうか?興味は尽きませんでした。

被災者の石膏注入模型
炭化した食べ物
番犬注意のモザイク
再現された家の模型
外科機材