2022年3月15日 麻酔研修のBLS(ベーシックライフサポート)のお陰で人命救助ができました。
いつかは必要な時があると思い、当院には20年位前からAEDが設置してあります。
その時は今日、突然やってきました。昼前に院内で60代後半の男性が突然崩れるように倒れました。それを見た女性スタッフがすぐにドクターコールをして私も呼ばれました。
駆けつけながらモニター装着を指示し、救急車を呼ぶため携帯電話の番号を押していました。
呼びかけに応答しないのを確認し、酸素ボンベ、AEDを持ってくるよう指示してモニター装着。
「呼吸がありません!」という宮部副院長の声に反応し心マッサージ開始、AED装着。
すぐさま自動で心電図を読み取り、器械が「除細動をするから体から離れて!」と言って電気ショックをかけました。
さらに心臓マッサージをしていると自発呼吸が戻り一旦意識が回復しました。
しかし、それから30秒くらいで再び意識が消失し顔色が悪くなってきました。
必死に心マを続けているところに救急隊が到着、近隣の大学病院に搬送してくれました。
皆で病院搬送された方はどうなっただろうと心配していると午後になって消防署の消防救急係長の方から電話連絡がありました。
「心筋梗塞だったようですが、現場での初期対応が良かったので一命とりとめることができました。協力ありがとうございました。」という内容でした。
毎年麻酔科医によるBLSの研修を受け、モニター装着等全身状態の管理を行ってきたお陰で今回のチームプレイができたのだと思います。
今後も研修に励みたいと思います。
使い終わったAEDのパットです。

心室細動が起きてから時間経過による救命率の変化(日本AED財団より抜粋)