2020年2月15日 研修医ポートフォリオ評価をしています。
毎週2回研修医の皆さんにはその週に行った治療の記録を提出してもらっています。治療成果を「作品」と同じ「ポートフォリオ」と言います。
この言葉は一般社会の現場でもわりと一般的に使われいる言葉ですので覚えておいて損はありません。
普通の会社で採用試験の参考資料として「あなたの前職のポートフォリオを提出してください。」というような表現で使われます。
話がそれましたが、この土曜日に提出されたノートでよくやっているなぁと思うものがありましたので一部を掲載します。
外傷歯が時間がたつにつれ内部吸収が起きたケースへの治療記録です。
内部吸収が根の外壁に穴を開けサイナストラクトを形成し来院されました。
指導医と相談し、自分でもいろいろ調べて根尖部はガッタパーチャで根充し、その上の内部吸収部と吸収の穿孔部はMTAセメント(これは建築でつかうセメントを滅菌した物と思ってもらって結構です。水分と反応して固まります。)で充填したそうです。一般的に内部吸収は抜髄すれば収まります。そして穿孔がなければ垂直圧根充で根充できます。
私は提出されたノートを見ていかに彼と彼の指導医が真剣勝負をしているかということがわかりとても感動しました。
近年MTAセメントはブームのように使われますが、これを使ったらなんでも治るというわけではありません。適応をよく選んで使いましょう。