まず、咬頭をマーキングします。この抜去歯は幼若上顎智歯です。
そして1級のインレー窩洞を形成します。
一般的にはインレー窩洞の深さは1.5~2ミリです。歯髄は咬頭頂から5~6ミリのところにあります。
インレーバーのダイヤモンドの付着している部分の長さを測りましょう。大体5~6ミリです。ダイヤモンドの部分が隠れるくらいの窩洞を掘ります。
窩底をエアーで乾燥すると歯髄に近いところは象牙質の色が変わります。6ミリも掘れば露髄しているかもしれませんから探針で穴が開いてないか触ります。レストをしっかり置いてください。象牙質の質感を記憶しましょう。
ラウンドバーの削れ具合をみながら削りごたえのある回転数で一番太い根管に向かって穿孔させます。ストンとぬけかかったらまた探針でさぐります。
穿孔が確認できたらその同じ深さで窩洞を一周なぞるように103Rのダイヤモンドバーの回転をこれまた象牙質の質感がわかるくらいに回転をおとして削ります。これて大まかな天蓋がとれるでしょう。
倍速とコントラの回転数を殺して(落として)エナメル、象牙質の削りごたえをしっかりしたレストで感じながら処置を進めます。
これが一番大事な「コツ」です。さぁ、まずは抜去歯でやってみてください。